マラクジャとは

<植物の概説>

 欧州や北米ではパッションフラワーの名前で知られているマラクジャは、高さ10mにまで成長する硬い木質の蔓植物で、巻きひげを他の植物に巻き付ける様にして登っていきます。中心が紫やピンク色の鮮やかで大きな白い花を持ち、とても美味しい実をつけます。スペイン人の入植者達がその花がキリストのはりつけ像に関連した幾つかのオブジェクトを現していると考えたことから、パッションフラワー(情熱の花)という名前が与えられました。マラクジャは南米から北米にかけての熱帯気候と亜熱帯気候の地域一帯に自生しています。200種類以上のパッションフラワーが存在していますが、アマゾン地域で一般的に見られるのは Passiflora edulis』です。

<伝承例>

 パッションフラワーは1569年モナルデスという名のスペイン人医師によりペルーで最初に発見されています。モナルデスがインディヘナの人々によるパッションフラワーの利用法を記録し、ヨーロッパへ持ち帰るとすぐに人気の高いハーブティーとして受け入れられました。

メキシコと中米を征服したスペイン人達もアステカインディアンからその用途につき学び、その後ヨーロッパでも広く栽培されるようになりました。以来、マラクジャは鎮静・痙攣抑制・神経系の強壮剤として広く利用されてきています。

アマゾン一帯の先住民はマラクジャの葉で代用茶を煎じ、鎮静剤として使っています。1500年代にヨーロッパへ紹介された当時は、気分を落ち着かせるなど、鎮静効果のあるハーブティーとして利用されていました。

南米では押しつぶした葉が頭痛や打撲や苦痛などの緩和に用いられていましたが、1800年代 中頃になると南米の先住民や奴隷の間で用いられていた鎮静剤としての利用法が北米にも紹介されています。

過敏な神経を落ち着かせたり安定させたりするパッションフラワーの用途については、欧州・米国・カナダにおいて200年以上にわたり記録されています。ハーブ医療における長い歴史は、結腸・発疹・不眠症・モルヒネ中毒・神経痛・ノイローゼ・眼炎・痔核・発作などを含んでいます。

<効果・効能>

 神経緊張やそれに伴う不眠、ストレス性の高血圧、喘息などに効果があるとされています。

パッションフラワーには、てんかんや不安感・不眠症・パニック障害による発作などの治療に使われた長い歴史があります。習慣性のない穏やかな精神安定剤としても用いられてきたハーブです。1930年代から行われた研究で、リラックスを促進するが中毒性がなく、その効き方はたいていの鎮静作用の薬(睡眠剤)と異なっていることがわかっています。葉にはアルカロイド類とフラボノイド類が含まれています。アルカロイド類は神経伝達物質の分解を阻止し、フラボノイド類は鎮静作用をもたらします。また、別の成分であるマルトールにも鎮静・弛緩作用があります。

<適応>

 不眠症・パーキンソン病・発作・ひきつけ・筋肉の痛み・ヒステリー・高血圧・破傷風・神経痛・月経困難・生理痛・癲癇や痛み止めに。

<含有成分>

アルカロイドのほか、フラボノイドやグルコシドが含まれています。

<使用法>

 マラクジャの煎じ液(水抽出)は、メイポップ・メイフラワー・またはチャボトケイソウ苦味剤(メイポップビターズ)としても知られ、外国のとある病院では、しばしばてんかんに勧められています。

煎じ液は基本的に、水の中に乾燥した薬草(可能ならば新鮮な物)を入れて煮詰め、それから保存のために十分なアルコールを入れます。

マラクジャには、鎮静作用があるが習慣性にならないという大きな利点があります。とある医学者は、この種の鎮痛剤を使用しても、習慣性が作られることはないと言っています。

しばしば、フェノバルビタールやジランチンのような望ましくない副作用を有する鎮痛剤の代わりに、マラクジャの煎じ液が使われます。一般的なストレスでは、インパルスに関して悪化する傾向を示すものがあります。これは、組織の中で変化が起きるときの鎮痛効果作用の欠如によります。それに効果があるのは、この方法で作られたマラクジャの煎じ液を体に与えることです。そうすれば、特に毛細管の血液供給部を閉塞する鎮痛剤の量を減らすことができ、体全体の症状に効果があります。

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