アセロラとは

<植物の概説>
 アセロラは、ビタミンCを豊富に含むチェリーに似た果実です。100g当りのビタミンC含有量は1700mgとレモンの約34倍です。
原産地カリブ諸島や、南アメリカに住む原住民は、体が弱ったり風邪を引いたりした時に、アセロラを食べると元気になることから、昔から健康維持のために使ってきました。
1980年代に、このアセロラの栄養価や健康効果・栽培方法等が広く知られるようになり、世界的に注目されるようになりました。

アセロラは熱帯産のフルーツのために、日本では沖縄地方でも広く栽培されています。熱帯地方原産のフルーツは、過酷な環境(強い日差し)で成長していくため、高い栄養価を持っているものが多いです。アセロラも例外ではありません。強い紫外線から植物体を守るため、ビタミンCをたっぷりため込んでいるのです。

<アセロラの働き>
 ビタミンCは美肌効果をはじめ、免疫力向上・抗ストレス・抗ウイルス等、美容・健康維持のために大切な働きを持っているのですが、体内では作り出せないうえ、水溶性で長期間体内に貯えることができません。
更に、ストレスや紫外線を受けた時、あるいは喫煙時等に、身を守るための栄養素として大量に消費されています。つまり、毎日しっかり摂ることが大切です。
ビタミンCは、シミやそばかすの原因となる色素の沈着を防ぎ風邪の原因となるウイルスに直接働き、力を弱め細胞内に侵入しようとするのを妨げます。また、白血球・リンパ球・マクロファージ・インターフェロンなど、体の抵抗力を強くする免疫機能をも高めてくれます。さらにコラーゲンの合成や結束にも必要で、多めに摂取することでコラーゲンが強化され、細胞の結びつきが丈夫になり、歯茎・鼻からの出血やがん細胞の侵入を防ぐといわれています。

ドラッグストアやコンビニで売られているビタミンCは、ほとんどが合成ビタミンであるため、天然成分からのビタミンCの摂取のほうが、吸収力・持続力も上がり効果的です。

<効果・効能>
 メラニンの生成を抑え、細胞の結合組織コラーゲンの生成に関わり、しみを防ぎ、張りのある肌をつくります。免疫力を高め、かぜなどの感染症にかかりにくくし、回復を早めます。副腎皮質のホルモンの生成にはたらき、精神的なストレスへの抵抗力を増します。ニトロソアミンなど発癌物質の生成を抑制して、がんを予防する効果にも注目されています。

<適応>
1. アルコールやニコチンの作用を緩和する。
2. しみ・そばかす等の色素沈着を防止する。
3. 鉄の吸収を助け、貧血の予防。
4. 毛細血管の強化。出血を予防。
5. 皮膚・骨・歯・血管の結合組織を強くする。
6. 癌の予防に有効性がある。
7. 筋肉の運動の接続性と運動後の疲労回復をはやめる。
8. ストレスに耐えられる体をつくる。
9.血糖を減らす。
10.動脈硬化を防ぎ、血管をしなやかにする。
11.コレステロールを正常にする。
12.体内から有害物質を追い払う。
13.免疫力を高め、風邪などひきにくくなる。
14.肌荒れ・生理痛・生理不順・更年期障害・精力減退等のホルモンのアンバランスを整える。
15.溜まった便をやわらかくし、便秘を解消する。

<含有成分>
 アセロラの果実自体には、レモンの34倍のビタミンCが含まれています。そのほかに、ビタミンA・チアミン・リボフラビン・ニコチン酸なども含まれています。化粧品に配合する場合は、水やエタノール等を使って抽出したエキスを使用します。

<アセロラ栽培の特徴>
 アセロラの木は、風に弱く実もつきにくいデリケートな木のため、栽培には手間と忍耐が要求されます。また果実は、非常に皮が薄く傷つきやすいため、一粒一粒手で摘まなければならない大変手のかかるフルーツです。
しかし、自然のままだと3mを超す木を高さ1.5m程度に抑え風当たりを少なくする剪定管理が行われているため、高齢者でも収穫しやすいこと、また植え替えもなく、力仕事も少ない等の理由で現在では新たなシルバー農業として注目されています。

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