ステビアとは

<概説>
 南米パラグアイが原産のキク科多年生植物です。
1905年、フランスの科学者Moises S. Bertoniによって発見され、「ステビア・レバウディアナ・ベルトニー」と名付けられました。パラグアイでは400年以上も前からマテ茶の甘味付けに使用されてきました。

ステビアの乾燥葉には甘味成分が約10~12%含まれており、砂糖の約200~300倍の甘さがありますので、葉を噛んだだけでも強い甘みを感じます。
現在、日本では食品添加物およびハーブとして使用され、アメリカでもハーブとしてサプリメントに使用されています。

<栽培法>
暖かい地方(冬にあまり凍らない地方)は、露地植えで。寒い地方は、鉢植えにし、冬に凍らない光のある室内に取り込みます。鉢植えの場合は、水はけよく有機質たっぷりの用土で、少し湿っているくらいがよく育ちます。日光はよく当たる方がよいです。

<採取時季>
8月に最も甘みが強くなるようですが、それ以外の時季でも充分な甘みがあります。

<主な効果・効能>
 1.抗酸化作用

 東北大学農学部の発表によれば、ステビアには緑茶の約7倍の強い抗酸化作用があるとのことです。
抗酸化作用とは、成人病や慢性疾患の原因の大半を占めると言われる活性酸素を抑制する作用のことを指します。活性酸素は元々、免疫細胞内で病原菌を死滅させたり体細胞内の組織でエネルギーを作り出したりする役目を果たしていますが、多量に発生してしまうと体内の脂肪酸と結びつき、正常な細胞や遺伝子を傷つけ癌や動脈硬化、更には老化の原因にもなりうるとまでいわれています。

ステビアには、その多量に発生した活性酸素を正常な数に調節する活性酸素消去酵素の生産を助ける作用があるとのことです。自然派甘味料ステビアには、そのような抗酸化作用を持つ成分が含まれているといわれているため、健康にもよいというわけです。

2.血糖降下作用

 糖尿病は、ひとことでいえば血液中の糖分の量(血糖値)がふえる病気です。放置しておくと血糖値が上昇するだけでなく、網膜症(目の網膜の細かい血管がおかされること)、腎不全(腎臓の機能が低下した状態)、動脈硬化等の症状を併発します。目の障害に関しては、失明の危険もあるので、早期の治療が大切です。糖尿病を治療していくうえで大切なのは、食生活に気をつけることです。中でも、糖分の取りすぎは禁物です。

飲酒も、糖尿病に悪影響を与えます。このステビアが糖尿病患者にどのような影響を与えるのか、調べてみました。

糖尿病かどうかを判断する方法として、糖の負荷試験というものを行います。その結果、ステビアが全く血糖値に影響を与えないということが分かったのです。ステビアの甘さは、砂糖のような糖分から出てくるものではないということです。また、ステビアを服用している患者の中には、かぜをひきにくくなったという人もいますし、アレルギー性の皮膚の炎症についても、かゆみが止まったなどの報告がありました。

 3.アトピー改善

 アトピー性皮膚炎は今のところステロイドホルモン剤が唯一の治療法とされています。しかしステロイドホルモン剤は一時的な効果を発揮しても、繰り返し使用すると、感染症・肝障害・白内障などの副作用を引き起こすことになりかねません。そこで、アトピー患者20人にステビア抽出液を1日5ml服用させると1~3週間で発作がとまり、腫脹消失の効果が出てきたケースがありました。また、ステビア抽出液を服用させた患者の血液を調べたところコレステロール値が低下し、免疫力に関するACTHの数値も向上してきました。このことは、アトピー性皮膚炎の治療とステロイド剤の副作用の緩和に有効であるといえましょう。

<含有成分>
葉にステビオシドという甘味物質を含んでいます。ステビオシドは砂糖の200~300倍もの甘さがあるといわれます。低カロリーで水やアルコールに溶けやすいので日本では食品添加物として、飲料や菓子類などに広く利用されています。またステビアには緑茶の約7倍の抗酸化作用があるといわれています。O-157やサルモネラ菌などの有害細菌を殺菌する作用、アレルギー・アトピーの治療薬であるステロイドホルモン剤の副作用を軽減する作用、エイズウイルスを抑える作用、土中の有機リン系農薬やニコチン・塩素を分解する作用、ダイオキシンを分解する作用などがあることも明らかになってきました。

<使用方法>
葉や茎を乾燥させたものを使います。
 一番簡単なのは、葉を一枚かじって、そのままコーヒーや紅茶を飲むことです。少しの葉のときは、電子レンジで、1~3分ほどでステビア茶ができます。飲み物以外には、たくあんや佃煮などにも利用できます。
 低カロリーなので、肥満や高血圧・糖尿の方などには、無糖甘味料として、大いに利用していただきたいと思います。

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