チャンカピエドラとは

チャンカピエドラは真っ直ぐに成長する、高さ30~40センチの小さな一年草で、アマゾン・バハマ・南インド・中国を含む世界中の熱帯に自生しています。アマゾンや湿度の高い熱帯ではP.niruriがほとんど雑草のように生えているのをあちこちに見ることができます。P.amarusP.sellowianusの生息地は主にインド・ブラジル・フロリダ・テキサス等の比較的乾燥した熱帯地域でP.amarusP.sellowianusP.niruriは外観的にも、植物科学成分組成的にも、民間伝承的利用法においても極めて類似しています。

Phyllanthus属には、600種類を超す低木・高木・一年草・多年草があり、南北両半球の熱帯・亜熱帯に広く分布しています。P.amarusP.sellowianusP.niruriの3種類の植物は植物学的にきちんと分類がなされておらず、しばしばP.amarusP.sellowianusP.niruriの変種とみなされたり、P.amarusP.sellowianusP.niruriが同じ植物とみなされたり、それぞれの名前がまるで一つの種類の植物に対し言及しているかの如く互換的に用いられることが頻繁にあったので、現在ではP.amarusP.niruriの一類型として分類し直されています。

<伝承例>

チャンカピエドラとはスペイン語で石砕きの意味を持ち、これはアマゾン先住民がこの植物を胆石や腎石の治療に効果的に用いてきたことに由来しています。ブラジルでは、『ケブラ・ペドラ』又は『アランカ・ペドラ』と呼ばれ何れも『石砕き』と和訳することができます。アマゾンでの伝統的利用法としては、結石の他にも様々あり、主なところでは、疝痛・発作・糖尿病・マラリア・赤痢・熱・流感・腫瘍・黄疸・膣炎・淋病・消化不良があります。現在では、地域に伝わる利用法に基づき、鎮痛・腸内ガス排出・消化促進・駆虫・穏やかな下剤として利用されています。

チャンカピエドラはそれが自生するすべての熱帯地域でハーブ薬として伝統的に利用されてきています。そしてその用途は多くの地域で共通性を持っています。主な用途としては腎石・胆石を含む胆嚢・胆管・泌尿器系の症状、肝炎、風邪、流感、結核他ウィルス感染症、膀胱炎、前立腺炎、性病、尿路感染等細菌感染症、肝臓疾患、貧血、黄疸、肝臓癌があります。また、糖尿病や高血圧に用いられることも多く、利尿・鎮痛・消化促進・鎮痙攣・解熱・細胞保護の特性を生かすこともあります。

<含有成分>

1960年代以降、チャンカピエドラの活性成分や薬効メカニズムについて多くのリポートが発表されています。チャンカピエドラは植物化学成分の宝庫で、特にPhyllanthus属植物特有の成分が多く発見されています。チャンカピエドラの活性成分の多くは、葉・茎・根に含まれているリグナン、グリコシド、アルカロイド、エラジタンニン、フェニルプロパノイドに由来しています。リピド・ステロール・フラボノイドもチャンカピエドラ全体に含有されています。

<効果・効能>

チャンカピエドラはPyllanthus niruriのスペイン語で、石を砕くという意味です。そのように呼ばれてきたのは長年、アマゾンの住民たちが胆石・肝臓結石の除去や他の肝臓病の治療に有効なハーブとして使用されてきたからです。この植物は、淋疾性炎症・糖尿病・赤痢・熱病・風邪・腫瘍・黄疸・消化不良等様々な疾患にも使われています。南米では少なくとも胆石・肝臓結石除去に最も人気があり、広く一般的に使用されています。ペルーでは、肝炎・尿路感染症に、そして利尿薬として使用されています。ブラジルでは、Quebra Pedraと呼ばれており、結石除去だけではなく尿酸の排斥にもよい生薬と考えられています。また、水腫・膀胱感染症や閉寒・肝臓病・関節痛・膀胱炎・前立腺障害・肝臓障害・肝炎・糖尿病に対し、或いは、尿道系の筋肉ないし鎮痛剤として使用されています。 

<適応>

 尿管結石症状・利尿効果・抗炎症。結石の溶解を促進、肝臓の保護、B型肝炎治療、腎臓保護による尿-生殖器の病気治療。

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