金萱茶(キンセンチャ)とは?

金萱茶(キンセンチャ)とは?

鹿谷金萱茶は鹿谷烏龍茶と同様、天下に名だたる「凍頂烏龍茶」の産地として有名な、あの台湾中部の南投県鹿谷郷で作られた金萱茶です。金萱茶の特徴としては、何といってもあのほんの~りとしたミルクのような残香です。鹿谷金萱茶は上質な香りとともに、茶湯も美味しいので、個人的にも愛飲しています。

 

鹿谷金萱茶 (ルーグキンセンチャ)

「洗茶」のために掛けたお湯の湯気からはほのかに上質な香気が漂い、捨てるのももったいないくらいです。<>出来上がった茶湯を茶杯に入れる前に、思わず、茶壷の蓋を開け、蓋の内側に着いている香りを嗅ぎました。そして、1煎目の茶湯を出し切ったあと、茶壷の中にすこし開いた茶葉を眺めるのも楽しみの1つです。

製茶の過程で、しっかりに揉まれた茶葉はまるで深い眠りから目覚めた乳児のようにすこしあくびして、大人にだっこと甘えてきます。ミルキーで、甘い香りをしている黄色い茶湯を口にいれると、まるで乳児の軟らかいほっぺにチューしている、という感じです。^^心底から癒されますよ・・・

 

 

南投金萱茶 (ナントウキンセンチャ)

産地は南投ウーロン茶と同じく台湾中部の南投県の高山地帯で、80年代に台湾で品種改良された高山茶(ウーロン茶)の一種で、そのバニラのような香りで知られています。その甘い香りとマイルドな口当たり、そして何より飲んだ後に舌の付け根に残る「回甘」といわれる感触が味わえます。個人的には、このごろこの金萱茶に結構ハマられてるそうです・・・

 

飲み干した後の湯飲みに残っている香りが空気に昇華し、鼻を通して、脳にインプットされていく感じすらします。近頃では、蓋碗(蓋つき湯飲み)で入れ、蓋にしみ込んでいる香りをクンクンと嗅ぐのは1つの楽しみとなっています。

「満里奈の旅ぶくれーたわわ台湾ー」(新潮社)では、この金萱茶について、次のように絶賛しています。

「初めて飲んだときにはものすごく驚いた。

甘い甘い金木犀のような香り。時間が経つと、ミルキーのような、そう、ミルクのような甘い香りがする。杯を空けた後の香りをかいでみてください。幸せな気分になります。中国茶初心者の方にこのお茶を飲ませたら、今まで持っていた中国茶の観念を見事に覆すことになるでしょう。」

鹿谷金萱茶の飲み方

<>1.茶葉の量の目安は10gくらい(左記写真参考)。

2.お湯の温度:95℃前後。

3.お湯の量:200ccくらい。

4.お薦めの茶器:茶漉し無しタイプの急須か茶壷でお入れください。

5.予め、茶器を温め、サッとお湯を茶葉に掛けて、すぐに捨てる、いわゆる「洗茶」をして下さい。

6.時間:1煎目は1.5分、2煎目は2分、3煎目は2.5分、徐々に0.5分間伸ばしていく。6煎目くらいまで美味しく味わえます。

 

* お湯の温度が90℃前後の場合、1煎目は2分で、徐々に0.5分間伸ばしていくと、比較的にまろやかな味わいが楽しめます。<>・アイスティーにするには大目の20gくらいを1リットルボトルへ入れます。

・少量のお湯を入れて「洗茶」します。

・水を入れて冷蔵庫で一晩置きます。

・ミルクを入れなくてもミルキーに香る美味しいアイス金萱茶の出来上がり。

 

台湾茶のお話

台湾の高山地帯は年間平均気温が20℃前後と、四季春の如しと言われるほど、穏やかな気候の場所です。そこは昼夜の温度差が激しく、常に霧が発生し、茶山はガスで覆われる事が多く、その気候は一般にお茶の木が最もよく成育するための条件を満たした土地とも言われています。<>

 

そこで収穫されるお茶を一般的に高山茶と呼んでいます。山間部でつくられたお茶は、品質がよく美味しいといわれます。中国語では「高山出好茶」(高い山ほどいいお茶ができるという意味)と言われています。なぜなら平野部のものに比べお茶の成育は遅いのですが、発芽期間が長く、土壌の養分が充分に行き届き、茶葉の香りの成分が豊かになるのです。

また、高山地帯のため害虫が少なく、無農薬での栽培が可能です。

 収穫されたお茶はあまり焙炉(ホイロ)しないので水色(スイショク)は琥珀色で、茶葉の形は半球状になります。上級品は薄く感じますが香りは実に高いお茶です。茶芸方式でなくても日本の急須で充分美味しく出せます。葉が大きいので、網がないような急須でも大丈夫です。お湯は出来るだけ熱いお湯を使用してください。香りはアルコール成分ですので、湯気と一緒に感じることができます。香りを楽しむお茶ですので、あったかい湯気をお楽しみください。

 

 

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